松本工業かわら版

ごあいさつ  2007/05/11

 この度、松本工業のWEBサイトを公開することができました。コンテンツの一部として「松本工業かわら版」と題してコラム的な内容が当ページになります。

 このコラムの目的や主旨というと、なにやら堅苦しい内容になってしまいそうですが、一水道屋としての目線で、生活に必要な水のことや住まいに関することなど、身近な問題をできるだけ分かりやすい文章を心がけて書いてみようかと思っています。

 さて、早速の第1回目は「水のはなし」です。人間にとって最も必要であり一番身近なこの”水”。私たち人間の体は体重の約60%が水分(※成人男性の場合。新生児だとさらに多くなり約80%)です。尿や汗などとして毎日平均約2.5リットルが排泄され、飲料水や食べ物などから毎日水分を補っています。ちなみに野菜のトマトは90%、果物のリンゴは85%が水分でできているそうです。筆者には大した知識はないのですが、この”水”が、あらゆる生物にとって生命維持活動のためにいかに大切なものかは分かっているつもりです。

 では、「水の惑星」と形容されるこの地球上にはどれだけの「水」があるんでしょうか。数字データから見てみますと、地球にはおよそ14億キロ立方メートルの水があると言われています。その内訳は、海水が97.5%で淡水は残る2.5%です。しかも、この2.5%の淡水には北極や南極の雪や氷が含まれており、2/3を占めています。残った1/3は大部分が地下水で、河川、湖沼など人間が比較的に利用可能な「水」とは、全体の約0.01〜0.02%ほどしかないようです。

 14億キロ立方メートルという数字はいまいち想像がつきませんね。分かりやすく例えてみましょう。地球上の水の量がバケツ1杯分だとすると、淡水の量はコップ1杯。さらに人間が利用できる水はなんとスプーン1杯もない量になります。一見、無尽蔵にあるかと思える「水」がいかに貴重な存在なのか感じ取っていただけるかと思います。

 今現在、南極の氷を飲み水に利用するような方法は現実的ではありません。ただ、海水から真水を取り出し、人間の生活や生産のために用いる技術は発展途上にあります。大量の熱エネルギーや時間を必要とする「蒸留法」に代わり「膜分離法」という技術が進歩し、設備投資や生産性を比較的低コストでまかなえるようになってきたようです。(佐賀大とインド国立海洋技術研究所による海洋温度差発電プラントを利用した最近の実験で、表層の海水を蒸留し深層水の温度差で冷却することで淡水化を成功させたとの報道もされました。)

 かといって、大量消費しても水不足の心配がなくなったわけではありません。世界人口が60億を超えた今、すでに10億の人々は安全な飲み水が不足し、汚染された水が原因で毎日1万〜2万人もの子供達が死んでいるいう国連の報告(2000年)があります。世界各地で国際紛争にまで発展するほど、”安全な水”の不足という重大な問題になっています。

 日本は年間の平均降水量が多い国で、年間約1800ミリメートルの雨が降っているそうです。これは世界の年間平均降水量の約2倍あるようですが、日本の国土面積と人口の密度から算出すると、実は水不足という問題は日本も例外ではありません。これから先も安心・安全な水をいつまでも使うためには、まずは一人ひとりが節水に関心を持つことが大切だと思います。